ダフロン

2011年06月04日

少女と移動図書館/竹雀綾人

4086306085少女と移動図書館 (集英社スーパーダッシュ文庫)
竹雀 綾人 フジシマ
集英社 2011-05-25

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人類の姿が消えた未来の地球で、巨大図書館に一人ぼっちで暮らす司書の美少女フラスコ。いつか誰かが図書館にきて、たくさんの本を読んでくれる日を待ち続けていた。ある時、少女は待ち続けるだけではいけないと思い、自分から動くことに。

 そして少女は旅に出る

 人類のいなくなった世界で、移動図書館に乗って旅に出る少女の物語。

 ちょっと文脈が繋がっている詩集のような感じで、物語としてのストーリー性はあまりない。
 地球から人類がいなくなった未来で、誰も訪れる者がいなくなった図書館の司書・フラスコが、読み手を探しに沢山の本と共に旅立ち、人類のいた残滓に触れて過去に想いを馳せる姿が切なかった。
 ついのべ、twitter小説を文庫にしたという、ライトノベルとしてもかなり異色の作品でした。

 ライトノベルとしてはまず世界観だけ設定されていて、大雑把なストーリーしかないし、主人公であり唯一の登場人物である少女フラスコのキャラクターも常に淡々と薄く、味気なく、色気なく感じてしまう。
 しかし、彼女のその自我の希薄さが人間に作られた人工の生命らしく、また我々が気づかないけれども世界に溢れている美しいものに感動する純粋な心をよりよく表していた。

 まあ元がtwitterでの文章だから仕方がないと言えばそうなのだけれど、他の一般的なラノベと同類にみて娯楽作品として期待するとナンセンスな内容に失望してしまうかもしれない。
 ぶっちゃけ、これをラノベに落としこむ必要はなかったんじゃないかな。確かに世界観や文章はラノベっぽいかもしれないが、ラノベ読者層が読んで面白いと思うのかは微妙なところである。

 酷評するつもりはなくて、ただ読ませるべき相手が違うのではないかなと、作者と読者の合間にギャップを感じる。この内容であれば、もっと社会に出ているような大人の女性向けだと思いますね。
 一遍一片のお話は短編よりもとても短く、いつでも読むのを止められるので、就寝前の短い時間や、外出したときのちょっとした暇のつぶしのお供には最適かも。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 集英社スーパーダッシュ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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