ダフロン

2006年07月01日

ファンタージエン 秘密の図書館/ラルフ・イーザウ

4797329831ファンタージエン 秘密の図書館
ラルフ・イーザウ 酒寄 進一
ソフトバンククリエイティブ 2005-09-29

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【この物語は臆病で引っ込み思案な青年カールが、とある古書店の扉を開けたことから始まる。内なる異世界ファンタージエンの滅亡と創造を記す『終わりのない物語』の幕開けとともに】

「ファンタージエン図書館の本は、
  すべて光からできている。」


世界中の作家から生まれた、すべての本が集まる図書館。
そこは人類がいままでに歩んできた文化の集積地。
書き記されなかった物語、最後の一冊まで焼かれた本。
人々から忘れられた作品たちの最後の避難所である。

愛書狂必読!

その図書館の新しい館長として推薦された青年カールは、
本が次々に虚無へと消えていくという異変を鎮めるべく。
冒険家の娘クトピアとともに、機械仕掛けの幸いの竜フッフールに跨り、広大なファンタージエン世界を駆け巡る。

空中楼閣の雲霞王との謁見。
常夜の町の盗賊王カササギとの駆け引き。
邪悪な女魔術士デーイサの支配する塔への侵入。
そして図書館から光を奪う、魂なき者グモルグとの決闘。

臆病で弱気だけれど、何より本を愛する青年が試練を経て、
勇気と決断力、創造力を備えた英雄へと成長する冒険物語。
ファンタージエンに訪れし者は皆な生まれかわる。
本当の自分を見い出し、己の力を信じることによって。

偉人へ奉げるオマージュ

ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』へのオマージュ。
幼き頃にかの作品を読んだ、若い数人の作家によって、この作品をより深めていこうというプロジェクトの連作シリーズ。

この一巻目の著者は『ネシャン・サーガ』のラルフ・イーザウ。
現実と仮想の出来事を密接にリンクさせたストーリーを持ち味にする若手最有力作家。
今回は物語の過去に飛び、古書店の老人カールの冒険、そして『はてしない物語』という本が生まれた経緯が描かれます。

『はてしない物語』を読んだ人は、
この『秘密の図書館』を二倍楽しめる。
読んだことがない人は、その前に本作を読むことで、
『はてしない物語』を二倍楽しめる仕様です。

様々に繋がる伏線を散りばめつつ、綺麗に一巻完結。
初っ端から、まさに壮大な果てしない歴史の幕開けといったスケールの大きさをブンブン飛ばしてます。
ファンタジーブームでこっちも人気が飛び火してきたか。

紹介文だけで長文だし、メンドいから今日はこれでイイヤ。

はてしない物語はてしない物語
ミヒャエル・エンデ

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ネシャン・サーガ (1)ネシャン・サーガ (1)
ラルフ・イーザウ

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posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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