![]() | 羽月莉音の帝国 7 (ガガガ文庫) 至道 流星 二ノ膳 小学館 2011-04-19 by G-Tools |
ロシアで宇宙ミサイル開発に着手した俺たち。だが、うまくいきすぎた。俺たちが開発した技術をかすめ取ろうとする某国は、ミサイル起動プログラムに必要な俺の眼球を奪うために諜報機関を放つ。極寒の地ロシアで、俺は沙織を連れながらの逃亡劇を強いられる。
経済という名の戦争
自分たちの国を建国するため、ベンチャービジネスに乗り出す高校生たちのサクセス起業ストーリー。
ギガスキャンセラーの有効射程は500万キロ…だと…!?そうか道理で俺にギガスが発現しないと!
ロシア政府の協力を得てロケット開発もトントン拍子に進んでいるかと思いきや、技術を横取りしようと企むFSBにより、一転命を狙われるようになった革命部との攻防がまたしても手に汗握りますね。
自分を犠牲にして莉音を育てて、いまもなお巳継たちを支える一馬おじさんの愛情にホロリ。
他国より優れたロケット技術を得るためとはいえ、いつもながら大胆な莉音の作戦には驚かされる。
まさに湯水のごとくお金をばら蒔いて最短距離を突っ走れるのも、お金に執着がないからだよなあ。
そうしてお金をつぎ込んだロケット社が謀略によって奪われてしまい、ロシア領内を追われる事態に陥って、国家的スケールの暴力に屈服せざるをえない彼らの姿がなんとも歯がゆい。
命からがら日本に戻り、囚われた一馬おじさんを助けるために反撃に転じた革命部の戦略がこれまたエゲツない。これはまさしく戦争だ。つくづく敵に回してはいけない奴らを敵に回したな。おそロシア。
FSBも黙ってなんだけれど、無関係の人間に被害を与えるやり方には憤りを感じずにいられない。
一方で誰の犠牲も払わずに世界を手玉に取ってみせた恒太の大芝居は痛快でした。グッジョブ!
まあ今回、最も恵まれていたのは沙織でしたかね。一途な想いがようやく結ばれて、感無量。
巳継が格好良すぎて惚れる。思えばもう7巻目だったんだなぁ。莉音に振り回されるばかりだった最初の頃と比べると、いつの間にやらヒロインたちからも頼れる男に成長していて、もう何も言うことはない。
ロシアとの戦争は手打ちに持ち込めたけれど、戦後処理の後始末はさて、どうなるのか。


