やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫) 渡 航 ぽんかん(8) 小学館 2011-03-18 by G-Tools |
孤独に負けず。友達もなく、彼女もなく。青春を謳歌するクラスメイトを見れば「あいつらは嘘つきだ。欺瞞だ。爆発しろ」とつぶやき、将来の夢はと聞かれれば「働かないこと」とのたまう──そんなひねくれ高校生・八幡がひょんなことから美少女と出会い……どう考えてもラブコメ展開!?
ぼっちは誇りを持っている
ひょんなことから美少女と部活動をすることになったヒネクレ高校生の一風変わった青春ラブコメ。
これは面白い。が、俺の黒歴史がアイタタタ!!! ちょっと自分の過去を振り返って泣けてきた。
友達のいない寂しい高校生活をおくる主人公・八幡が、生徒の悩みを手助けする『奉仕部』に入り、学校一の美少女・雪乃や変わり者の依頼人たちとドタバタを繰り広げていく光景がなんとも楽しかった。
周囲に馴染めず浮いてしまうことに苦悩する高校生たちがそれでも踏ん張って生きる姿に励まされます。
ヒネクレ者の八幡と毒舌家の雪乃のお互いに遠慮のない掛け合いが愉快だった。
意地を張って屁理屈をこねる八幡に対してキツイ言葉を投げつける雪乃ですが、顔が可愛いせいで同性からの嫉妬に晒されて嫌な思いを味わってきた過去があるだけに、上辺だけの友情を嫌悪する気持ちは八幡以上で、建前で繕わない彼との会話は喧嘩しているようで気兼ねしない空気がとても心地良かった。
物事を円滑に進めるためにはそれなりに周囲に合わせることも大切だけど、自分だけ苦しい思いをしてまで他人に合わせなきゃいけないっていうのは、なんか間違ってますよね。
自分を曲げてまでリア充の仲間になりたくねぇやと金髪縦ロールや爽やかイケメンを見て思いました。
周囲に気を使えるだけぼっちの方がマシ。ぼっちはいつも邪魔にならないように隅っこにいるんだぞ!
孤独でありながら、友達が欲しいなどと甘えたことは言わず、あくまでも自分の信念を貫くぼっちの生き様を見せつけられました。あまり卑屈にならなくていいと思う、逆に考えろ、ぼっちは勝ち組だと。
青春に正しいも、間違ってるもない。それを決めるのは貴様の心だ!(ただ言ってみたかっただけです
全体的に物語としてよくまとまっていて、マンガネタやサブカルネタに笑わせてくれました。続編に期待。