侯爵夫妻の物語―よかったり悪かったりする魔女 野梨原 花南 集英社 2006-06 by G-Tools |
【ついに魔女大会が近づき魔女が集まり始めた。マダーたちは総出でパーティの準備をする。フリンギーにかけられた魔法は解けるのか。よかったり悪かったりする魔女と、そして侯爵夫妻の物語。完結!】
「好きよピーター、あとで結婚かなんかして、
初恋だから責任とってね」
ちょwwwあっさりwww!!!
うわぁ、さらりと告りましたよ。
しかも半ば脅迫まじりの逆プロポーズまで添えて。
なんかもう、告白といえば乙女の一大イベントなのに、
「いまさら分かりきったこと言わせないでよ」と言わんばかりのこの雰囲気はなんなのか。能天気だなオマイラ。
ゴマパン旋風キタコレ!
よかったり悪かったりする魔女強し!
ピーターが一生、尻に引かれるのは決定事項として。
相変わらずポムグラニットさんは、物怖じしないというか、
度胸が座ってるというか、やたら男前だなぁ。
今回、挿絵は少なかったわりに、妙に構図が凝ってました。
ピーターとポムグラニットの抱き合う絵とか、箒に跨って対峙するアストレアとポムグラニットの絵とか、かっちょいいっす!
あとマダーが美人だし
なにあの美少女フェイス・・・。
今になってマダーもヒロインだったんだと認識。
いやぁだって、いつもなにかってっと女を口説いているナンパ師のイメージじゃないっすか、このときめき奥様。
口調が天然デフォだからヒロインっぽさがないのよ。
まあそれでなくとも野梨原ワールドのヒロインは、
基本的に美人&美少女なのに性格があけっぴろげで、
「萌え」は男性キャラに任せ、自分たちは男前一直線だしな。
スノウ王女とか、あの男装は絶対に宝塚出身だよ。
ってか、なにちゃっかり結婚してやがんのアストレア・・・。
さて総括だ
前巻までまったりやってたのに、急にまとめにきた最終巻。
シリーズ前半のドタバタ感が、フリンギー編になって極端にテンポが悪くなったのはいただけなかった。
物語の都合上、メイン登場人物しか出番なかったのが痛い。
デヴォン男爵とか、カデット嬢のような美味しいキャラをうまく切り回せば惰性にならずにすんだような・・・。
まあ野梨原に期待してるのは、惰性だからいっかーべつにー。