ジュエルガール1.眠り姫と心の玉座 (角川スニーカー文庫) 青田 八葉 飴沢 狛 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-02-26 by G-Tools |
克輝は幸せの絶頂にいた。ひと目惚れの相手、六花への懸命なアタックが実り、恋人同士になれたのだ!だがその直後、六花が謎の失踪を遂げる。必死で六花を捜す克輝の前に現れた、不思議な色の髪と瞳を持つ少女。「ジュエルガール」「エンハンサー」…少女が口にした言葉の意味とは?
毎回、非常時に冷静な判断が出来ずに慌てるだけの幼稚な主人公に腹が立ちました。
正論や綺麗事を言うのは構わないんだけど、その信条を貫けるだけの力を持ってから言ってよ。
じゃないと甘ったれた子供の戯れ言にしか聞こえなくて、ガキはとっととお家に帰れよ!と思ってしまった。
対象年齢がかなり低いと聞いていたけど、確かにこれは読者が中学生以下でもないとキツイ。
まずヘタレた男子中学生の主人公に突然年上で美人の彼女ができるところからして超展開だよ。
ラノベならそういう可能性もありだけど、彼のどこに惚れる要素があるのか、さっぱり納得いかない。
こういう表現は嫌いだけど、主人公どうみても"ゆとり"じゃん。現実の厳しさを学んで出直してこいよ。
そんなゆとり主人公を他の子まで好きになるとか、この話のヒロインは理想が低すぎるだろ。
そして残りページ数的に終わらないんじゃないかと思ったら、やっぱり宙ぶらりんの状態で終わった。
1巻目から続くのは正直勘弁して欲しいんですけど……。シリーズ前提だとしても、1巻目はキリがいいところでまとめてください。むしろ、この程度の内容でまとまらない方がおかしいですよ。
灯華を説得して玉座に座って真の力を発揮してクロガネ倒して一巻目完でよかったんじゃないか?
この作者は無理に萌えキャラを書かなくていいんじゃないかな。萌えるヒロインを書くのは当然なんだけど、逆に狙いすぎるあまりキャラが薄っぺらいというか、あざとすぎて上滑りしているような……。
設定についてはいまさら言わないけど、美海とクロガネの駆け引きの辺りは結構よかったと思うので、できることならもっとシリアスな話でそういうキレのある話術を見せて欲しかったです。