ダフロン

2006年04月21日

海賊ジョリーの冒険1/カイマイヤー

4751523716海賊ジョリーの冒険〈1〉死霊の売人
カイ マイヤー Kai Meyer 遠山 明子
あすなろ書房 2005-12

by G-Tools

【14歳の海賊の少女ジョリーは、生まれつき水の上を歩くことができる「ミズスマシ」と呼ばれる不思議な力をもっていた。その存在を狙い<暗黒の海>から刺客の陰が・・・海洋冒険サスペンス!】

波しぶきを地面のように歩くミズスマシの少女ジョリー。
養い親である海賊の頭バノンとはぐれ漂流したジョリーは、孤島に住む同じミズスマシの少年ムンクに助けられる。
最後のミズスマシである二人は、この世界を飲み込もうとする異界<暗黒の海>との戦いに巻き込まれていく・・・。

「水の上を歩けるってのは、どんな感じだ?」
「あたしには歩けないってのが、どんな感じかわからない」

浅いようで深い


物語の舞台は中世のカリブ海。
酒に金貨。暴力と享楽を繰り返す海賊の時代。
主人公ジョリーの大人顔負けの度胸もさることながら、
一筋縄ではいかないゴロツキの海賊たち相手に、機転とハッタリで切り抜ける独特の駆け引きが興味深い。

残忍で凶悪な海賊王ケンドリックや、この世界を侵食しようとする<暗黒の海>からの刺客。強敵との遭遇と対戦を交えつつ。
同じ境遇の少年ムンク、お調子者の海賊仲間グリフィンとの三角関係も見逃せない、思春期の少女の恋愛模様も描く。

カイの魔法

海に落ちた者を引きずり込む深海の一族クラバウターやヘドロの怪物アケルス。幽霊船を動かす死霊たち。
頭がブルテリアの犬頭男ブエナベントゥーレなど、ホラー好きな作者カイ・マイアーならではのモンスターが次々に登場。

スペインとイギリスのカリブ海をめぐる確執。
海賊の巣窟ポート・ロイヤルの崩壊。ポート・ナッソーの占領など、当時の歴史にも触れながら世界観が定まっていく。
そして最後には架空の海洋都市・エレニウムという美しい魔法使いの都まで創造してしまった。想像力が豊かだな。

ストーリーは余裕で次巻にもつれ込むっぽいですが、
ジョリーはグリフィンなんかと無人島に漂着しちゃうし、ムンクは死んだと思い込んで魔法で敵船ごと虐殺しまくるし。
むぅ・・・なんか暗いよオメーラ。

やたらシンプルなタイトルだけど、中身は濃かった。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外モノ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。