![]() | なれる!SE 2 (電撃文庫 な 12-7) 夏海 公司 Ixy アスキー・メディアワークス 2010-10 by G-Tools |
桜坂工兵が出会った同僚の姪乃浜梢は、小動物系でちょっと天然な気もあるかわいい女子だった。しかし、システム運用担当の梢は、そのシステムを構築する工兵の見た目子供の鬼上司、室見立華と犬猿の仲で──。
運用は計画的に
新卒社会人の主人公とワーカーホリックな少女の新米凄腕コンビがおくる萌えるSE残酷物語。
SEはこんなリア充じゃねーよ! これが真実なら俺が泣きたくなっちゃうだろ……。
システム運用を巡っていがみ合う、SE部の室見とOS部の梢との間で板挟みにあう工兵の姿を眺めて身につまされる事柄が多すぎてなんだかこっちの胃が痛くなってきました。
こんな可愛くて仕事のできる子たちが職場にいたら、SEは誰も身体壊さないですよ。
工兵は不満を感じていますが、飲み会の調整は新人の仕事でも定番です。
ですが、さすがに飲み会の席まで仕事を持ち込んでる室見はどれだけ仕事人なんだよ。
カモメさんに叱られるのも仕方ないけれど、カモメさんは室見の嫁というよりは、もはやお母さん。
しかし、騒動を放置して真っ先に逃げる上司って……。この会社、相変わらず上司がダメすぎ!
梢との偶然の出会いから社内のSE部とOS部の確執を知って事態の収束をはかるものの、双方の主張もそれぞれ一理あるだけに、どちらが譲る譲らないとかの問題じゃないのが難しいですね。
深夜の社内メールの応酬には笑いました。書き始めはビジネスメールなのに次第に子供の喧嘩にw
解決に大切なのは信頼関係という藤崎さんの助言が適当に感じたけど、まあそうかも知れない。
室見も梢もお互いに仕事に対して妥協を許さないからこそ衝突するんでしょうね。
ただ構築には構築の事情があり、運用にも運用にしかわからない苦労があるわけで、日々の作業に追われる双方のコミュニケーションや意思伝達の不足が騒動の原因だったんじゃないかな。
でも、そう考えると、やっぱり普段からディスコミュニケーションな室見が悪いんじゃ……あれ?
新キャラの登場による三角関係の発生で、ラブ要素も増えてきて面白くなってきましたが、SEの実生活とはやや物語の焦点がズレてきたような。まあエンタメとしては正しいんだけれども。
ときに先月行われたラノサイ杯では意外なほど票が集まっていましたが、周囲のSE経験者の反応を聞いても、「何故、これがランクインしたし!」とやっぱり驚愕した模様。こんな誰得な作品がよくもまあ。
いったいどこの層の支持を受けているのか、ちょっと聞いてみたいものです。


