![]() | 彼女と二人で「C」体験! (MF文庫J) 石川ユウヤ 稲垣みいこ メディアファクトリー 2010-09-18 by G-Tools |
ある日、失踪した姉の残したメモを片手に「マイコン部」なる部活に顔を出した令人は、同じく訪ねてきた織姫葵と出会う。シュガー・ブラウンの髪が輝くような美少女だ。そこで、なぜか強引に入部させられそうになる二人。どうやら姉の残したメモには、100万円の価値があるらしい―。

とあるプログラムの争奪戦に巻き込まれた少年と女子高生プログラマーの学園ラブコメ。
プログラミング未経験者の主人公が可愛い女の子にC言語を手取り足取り教えてもらう話かと思えば、とあるプログラムを巡って、逃げたり、隠れたりとドタバタなアクション風味のコメディだった。
この手の萌えプログラマーものは、つい黙って見なかったことにしてしまいたくなるのは私だけだろうか。プログラミング言語とか、プログラマーとか、こんなオシャレなもんじゃない……。
C言語を知らない読者のために、作中でもときおり解説をはさんでいるものの、この程度の説明ではなにがなんだかわからんのじゃないかな……。主人公の令人も半分以上理解せずに「俺に任せろ!」とかその場の勢いで言っちゃってるだけのような気がするな。
プログラミング言語をストーリーの片手間で理解できたら、誰も苦労しませんけどね。
マイコン部やITSFの部長たちは、大会に勝って賞金を手に入れることしか考えてないが、他人の作ったプログラムで出場して自分たちのプライドは痛まないのだろうか。プログラムくらい自分で書け。
そもそも、そういう大会の審査はソースコードも評価するんだから、不正したら簡単にバレるって。
別に実際の仕事なら既存のソース丸ごとコピペでもいいけどね。仕様通り動きゃいいんだあんなもん。
ところどころでプログラミング用語をえっちく間違えるのも無理矢理感がありましたね。なんで「ライブラリ」を「ぶら」と聞き違えるのかは謎。ただの英語でしょうよ、どれだけ普段からエロい妄想してるのか。
それにプログラムって、所詮は条件分岐の塊だから、大切なのは駒をどう動かすかのアルゴリズムだと思うんだけどなぁ。姉の作ったプログラムがいくら特別と言っても、誰もマネできないような最新技術が使われているわけでは決してない。
私自身がプログラミング経験者だから、穿った見方しかできないだけかもしれませんが、それにしても信じていた友人に裏切られることの辛さを知っているはずの織姫のまさかの行動には、「は?」と首を傾げずにはいられなかった。なんで流れ的にまとまりかけていたそこでヒロインのドロドロとした面を見せるんだろう。とても冗長エラーでした。
ちなみに私はJAVA派。ぶっちゃけ、C言語が許されるのはプログラミング童貞までだし(^ω^)