宝城瑠璃華は止まらない! (一迅社文庫) 箕崎 准 あおな まさお 一迅社 2010-07-17 by G-Tools |
宝城瑠璃華。完全無欠のお嬢様を幼なじみに持つ水月君人は、高根の花になっていた瑠璃華が突如、平凡極まりない自分と同じ高校へ入学したことを知る。あの瑠璃華がなぜ、この高校に?幼なじみの意外な秘密を知った君人は、理由あって瑠璃華と一つ屋根の下で共同生活を送る羽目になるのだが。
幼馴染のお嬢様と突然同棲することになった庶民の少年が頑張るラブコメディ。
「幼馴染のお嬢様が零落して、一人暮らしの主人公の家で同棲生活」って、そんなのエロゲでやれ!
大財閥内の権力争いで狙われる身となったお嬢様が堂々と学校に通っていいものだろうか。普段の生活ぶりも隠れ潜む身分となったにしては無警戒すぎて危機感が感じられないんですよね。
それに誰もが想像するお嬢様ヒロインとヘタレ主人公という感じで、キャラに個性らしい個性がなかった。
クラスの人気者になっている瑠璃華の姿を眺めて、「あんな美少女と俺は同棲してるんだー」と隅の席で一人優越感に浸ってニヤニヤしている君人がキモいな。それフツーにダメな奴でしょう。
まず幼馴染なのはお前の力ではないし、逃げてきた瑠璃華と胡蝶を匿える家を持っているのも親のお陰だからね。君人が特別なことは何もしてないのに自惚れるなよ……。
それでも瑠璃華の母の形見の首飾りを買い戻すために、バイトを始める君人の姿に少しは見直しましたが、今度は一転して面倒事を起こし始める瑠璃華がウザかった。
「首飾りと自分とどっちが大切なのか」とか機嫌を損ねて、そもそも誰の為に働いてやっていると思っているんだよ! 君人を労わる気持ちが少しでもあるなら、そんなことは言えないでしょうよ。
本当に君人に感謝しているならこちらが手料理を食べさせてやろうぐらいの器量を見せて欲しかったなぁ。いくら外見はよくても、中身が伴わなければ見掛け倒しも同然でかえって幻滅しちゃいますよ。
タイトルとスパッツが魅力的な表紙から、ヒロインがひたすら我が道を突っ走る陸上部のスポ根ものだと予想していたが、そんなことはまったくなかったぜ。スパッツはあんまり話に関係なかった。
PS
ちなみに本日の感想は作者本人のリクエストがありましたのであえて酷評しました。
こんなことばっかやってたら訪問者も呆れて、私の信頼性が失われるよ! 誰が酷評サイト管理人だ!
いや、ホント何やってるんだろ……どこで道を間違えたんだろうか……。
こ、こんなことするの箕崎さんだけなんだからねっ! どう見てもツンデレです、本当にありがとうございました。
そっちのほうがみんな気になると思ってたのに!
(瑠璃華の方は言い訳を用意していたので)
ありがとうございました!(笑)
世間知らずな瑠璃華ばかりがクローズアップされがちですが、何の取り柄もない君人くんも主人公としてはかなりダメな部類に入ると思いますよ。
なにかしら得意分野があれば、それが個性になったりするんですよね。
ところで「えでぃっと」の続編はマダー?