![]() | どらごん・はんたぁ 2 あらしと迷子とふしぎ姫 (集英社スーパーダッシュ文庫) 清水 文化 八雲 剣豪 集英社 2010-06-25 by G-Tools |
伝説の古代ドラゴンの使い魔を復活させた魔導師。その噂が魔法に反感を抱く者たちを恐れさせていた頃、偉業をなしとげたはずのノルンは相変わらず魔法を使うと自爆してしまう毎日を送っていました。そんなノルンが、バイトに励むふしぎな雰囲気の少女・アエスと出会い、魔法の特訓方法を学び始める
お姫様は、恐竜愛好家
魔法を使うと自爆してしまう魔法オンチなお姫様が巻き起こすドタバタ学園マジカルファンタジー。
相変わらず、ほのぼのと可愛らしい。ファンタジーというよりは、ファンシーというべきか。
伝説の古代ドラゴンを復活させた魔導師・ノルンを脅威に思う反魔導師団体の人々から襲撃を受けながら、本人たちはなんとも危機感のないゆるゆる〜い感じがいいです。
深く考えず頭をからっぽにして気楽にまったり読み流したいときなんかに最適ですね。
魔法を使うたびに自爆を繰り返すノルンですが、失敗を気にせず挑戦し続ける熱意には感心する。
実技の授業が始まって早々、ぶっちぎりで落ちこぼれていってしまうのがちょっと可哀想ではある。
森の中で道に迷ったご主人様のために使い魔がいろいろしてくれてるのに、ノルン本人は気づきもしないで勝手に進んでいっちゃうのは可笑しかったなぁ。無自覚すぎるのも困ったもんだ。
古代ドラゴンを恐れるプレビス教徒の人たちが、あの手この手で恐竜の骨を盗んだり、壊すたびにノルンの使役魔法があっさりと直してしまうのも喜劇的で笑えました。魔法って便利だなー。
どうやっているのか本人ですらよくわかってないのに、兵器を生みだしているとか、戦争を仕掛ける気だとか、一方的な偏見で決めつける特務神官の滑稽さときたら呆れてものも言えません。
戦争って、こうした人間の無理解から始まるんでしょうねぇ。バカバカしい。
心残りのある別れをしたラピスとも再会できて打ち解けたし、エリオにもなんとなく意識してきたし、アエスという新しい友達もできたし、自爆グセを抜けば順風満帆ですが、次第にキナ臭くなっていくんでしょうか?
いまのノリがすごく和めてて好きなので、次回は化石堀りとか地味でも平穏な話を希望。
あとがきのお陰でやっとタイトルの意味が分かりました。言われてみると、ベストマッチなネーミングだった。