ダフロン

2006年03月20日

とく。/清涼院流水

4199051589とく。
清涼院 流水
徳間書店 2006-03

by G-Tools


【夜霧邸から脱出した特馬たち。だが、双月クレアとフレアが捕まってしまった! 瀕死の特馬の前に現れたのは最強の処刑人「Iミッキー」。あらゆる謎を鮮やかに「解く。」!とくま三部作完結!】

「『特馬』でいきます」


平凡な人間だったはずの出有特馬に秘められた出生。
刑殺との因縁が明らかになるにつれ遠のく日常。
刑殺に連れ去られた双月クレアとフレアを取り戻すため。
そしてもう二度と彼女たちを泣かせないために。
特馬は、決戦の街へと向かう! 敵は街の住民1万人!!

超越的展開!

って、ありえねえぇぇぇえええEEEEeeeeeee!!!!
一作目で、『一日一殺事件』。二作目で、『一晩千人殺し』。
そして今回は、『1万人の暗殺者との闇夜のバトル』・・・。
これミステリですよ? えーと・・・、どこからおかしくなった?
って、最初からオカシカッタナ ソウイヤ・・・。

強さの激高インフレ

今までのキャラが、とんでもないな・・・。
『人は根性さえあれば、超サイヤ人になれる』というのを大上段にやってくれやがったんだもん。ビルは壊すな人として
「それは絶対にない」という読者の死角から、テポドン級の仰天サプライズをブチ込むムチャクチャな展開。

さすがはあの西尾維新に悪影響を与えた御仁でござる。
奇抜かつ豪快、大味なのにページをめくる手がとまらない。
ああ、私の積み上げてきた価値観が崩れていく・・・。
だが、それが気持ちいいというか、

もっと私を壊して!!

死闘の中で不気味な収束をはじめる物語の闇。
特馬の過去と、言葉遊びに貫いた数々の伏線。
何故、特馬は母親に捨てられたのか。
何故、特馬は生まれてきたのか。
そして特馬が命を燃やして出した答えとは。

妙にハーレムエンド臭いエンディングはいいんだけど。
クレアと新悟には幸せになって欲しかったのが不満。
ここまで書いて、ふと我に返ったんだけど、
やっぱこれはミステリじゃねぇ!
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 徳間文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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