![]() | ベリーベリーエンジェルス 理事長閣下の特務機関!? (角川スニーカー文庫) 藤本 圭 角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-04-01 by G-Tools |
高校に復学したシュンタローは、強大な権力で学園を支配する生徒会と対決するため、理事長が設立した15番目の文化部──通称『壱伍機関』のリーダーに任じられる。しかし、所属する部員は、変人揃いの美少女達で…

学園を影で牛耳る黒幕の正体を突き止めるために主人公とヒロインたちがミッションを繰り広げいくというあらすじですが、それはただの体裁で結局はありがちなハーレム系ラブコメというガッカリ感。
スパイなのに全然スパイらしくない。調査対象にスパイの存在やその正体を掴まれないのが肝心だと言うのに部活動として看板ぶら下げて、いったいどーしたいんですか……。
ヒロインたちも個性的を通り越して騒がしくて鬱陶しい。絶対にスパイに向いてないわ。
それでもなにか特殊技能があればいいんだろうけど、役に立たない微妙なスキルばかりだし。
むしろ主人公だけで楽にミッションをこなせるのに、余計なお荷物になっているだけじゃないかなぁ。
まあ、そんな周囲に認知されまくってる三流スパイにしてやられる生徒会側も意味不明ですが……。
些細な校則違反で退学させられ、明確な差別をつけられる普通科と特進科の格差をなんとか是正しようとスパイ活動に勤しんでいるけれど、ぶっちゃけ、こんな高校退学してもっとマシな高校に転入した方がいいんじゃないかなぁ。放置したからといってなにか主人公たちに不都合があるわけでもなし、だいたい高校を乗っ取ったくらいでなにができんのよ。スケールが中途半端でピンとこない。
ヒロインたちもどこか遊び半分で真剣味が窺えない。
ストーリーは先の展開が読めるし、ラブコメシーンは安っぽいし、アクションもお約束。
『この作品のここが!』と強く物語に引き込まれるような魅力を感じなかった。
どうせB級スパイ映画ならもっとド派手なアクションをやっちゃっていいと思うんだけどなぁ。
変なところで常識のストッパーが働いて小奇麗にまとめようとしているから盛り上がらないんだよ。
『チャーリーズ・エンジェルズ』や『007』をパロった程度で満足してないで、もっと読者の興味を掻き立てるようなマニアックなネタを次々に打ち出さないとすぐ飽きます。
なにより安易なラブコメに逃げているのがいただけない。こんなラブコメで喜ぶ読者はいないだろうさ。


