ダフロン

2010年03月29日

迷い猫オーバーラン! 8/松智洋

4086305380迷い猫オーバーラン!〈8〉I’ll let you adopt me! (集英社スーパーダッシュ文庫)
松 智洋
集英社 2010-03

by G-Tools

更なる飛躍を目指す迷い猫同好会。ところが、いつものように人助けに出かけた乙女が、突然行方不明に。しかもそこは本物の紛争地帯だったのだ。心配で仕方ない巧は、ついにある決断をする。しかし、それは更なる事件への序曲となるのだった。中東の小国を舞台に彼らは奇跡を起こせるのか?

 世界を変えた女神たち

 ひとりぼっちではぐれた迷い猫の少年少女たちが繰り広げる、恋と友情の日常系ラブコメディ。

 戦争根絶を目指し某国の内乱に武装介入する私設オタク組織「迷い猫同好会」、みたいなカンジ。
 紛争地域で行方不明になった乙女姉さんを捜しに巧と千世が現地へと赴く一方で、残された仲間たちが自分にできることで世界を動かしていく光景にすごくワクワクしました。
 ここにきていつもとスケールの大きさが違いすぎる。なにこの無駄に壮大なストーリーwww

 夏コミに向けてみんなでワイワイ同人誌を作っていたところから、行方不明の一報が入って心配する巧の心情を思うと辛いものがありますが、乙女姉さんの捜索へ巧を送り出す迷い猫同好会や商店街の人々の人情味溢れる心遣いが泣けてきます。
 周囲に黙って巧についてきてしまった千世の行動は確かに軽率ではありますが、財力に頼らずに自分は巧の役に立てるのだろうかと、彼女なりに思い悩んだ末の行動だったんじゃないかなぁ。

 日々の生活に不自由する難民キャンプの過酷な状況を目にして、自分たちがどれだけ恵まれた国にいるかを実感する巧と千世ですが、どんな場所であろうと変わらない乙女姉さんの笑顔にホッとさせられる。多少自分勝手で自由奔放で困った人だけど、本当に強い人ですよねぇ。
 乙女姉さんが凄いのは、ただ助けて終わりではなく、その人の生き方すら変えてしまうところでしょう。
 いままで彼女に救われてきた人々が、彼女のために世界中で立ち上がり始め、大きなうねりとなっていくところには胸が熱くなった。情けは人の為ならずとはまさにこのこと。

 一応は千世メインですが、表紙を飾ったクリスや駆けつけてきた夏帆、愛するお嬢様を守るべく戦う執事・田中さんやメイド隊の鈴木&佐藤さん等々、メンバー総出演で誰も彼も格好良かった。
 人助けどころか、ひとつの国を救ってしまった巧たち。今回はやけに話がデカすぎますが、ストレイキャッツの女の子たちに相応しい男に成長するキッカケとして世界を知ることが必要だったのかな。
 いずれは彼も乙女姉さんのように世界を飛び回って活躍するようになる日も近いかもしれませんね。

 あとがきで作者も言っているように、これはよい『劇場版』でした。またはアニメの最終回のノリかな。
 しかし、このシリーズの本質はあくまでもラブコメなので、次回また日本に戻ってくるとなると今度は激しいギャップが待っているが……。柴田の本心が覗けましたし、そろそろ動き始めるのかなー。
 コミック版が早くも話題をさらっていますが、今後のアニメ放送も大変楽しみです。

posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 集英社スーパーダッシュ文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。