![]() | RPG W(・∀・)RLD4 ―ろーぷれ・わーるど― (富士見ファンタジア文庫) 吉村 夜 富士見書房 2010-01-20 by G-Tools |
「エルフの王国で魔神復活!!」との知らせを聞き、エルちゃんの故郷・ユグドラシルへ急ぎ向かった僕―ショウと愉快な仲間たち。エルちゃんとその家族を哀しませるだなんて、最強無敵のウォーザードたる、ミヤモトショウさまがゼッタイに許しませんからっっっ!!!
世のため、人のため、ただ一人の少女の涙のため
不思議な力でRPGの世界にやってきてしまった高校生二人組のドタバタファンタジー。
相変わらず、8ビットCPUの域を出ないが、お手軽感覚でサクサク読めるファンタジー。
エルフの王国に復活した魔神との壮絶なバトルが繰り広げられるが、主人公たちだけが活躍するのではなく、エルフやドワーフたちの力を合わせて対抗するという展開がいいですね。
強大な魔神と一万を越える人々との決戦が迫り、盛り上がる興奮が抑えきれませんでした。
引き続きPTの知恵袋としてショウの見せ場があるだけでなく、ついにモテ期が到来…だと……!?
ショウの株の値上がりがマジパネェ。いままではただウザいお調子者だった彼が、やけに凛々しく見えた。
自分のためではなく、ただ純粋に誰かのために何かをしたいと感じたショウの気持ち、それを勇気や愛と呼ぶんだろう。ユーゴに遅れ、ようやくショウも遊び人から賢者にクラスチェンジしたんだなぁ。
一方、ユーゴ無双は鳴りを潜めたカンジですが、PTのリーダーとしてだけでなく、世界を救う勇者として周囲の期待を背負わされる彼の重圧は跳ね上がってますね。
でも、総大将だからといってユーゴが戦いの全責任を感じるのはやっぱり間違っている。
この戦いはユーゴ一人の戦いじゃない。戦いに参加するエルフやドワーフたち、それぞれに戦う理由や覚悟がある。それは誰にも委ねてはいけない彼らだけの意地や誇りだと思う。
もしユーゴが本気でそれらを引き受けなくてはいけないと思っているのならば、彼らを馬鹿にしてる。
そもそもこの戦いはエターナルの人々の戦いなんだから、用心棒くらいの気分でいいんじゃないか?
魔神との戦いは多少不確定要素による邪魔がはいりましたが、おおむね作戦勝ちかねぇ。というか、エターナルではこの手のボス戦の戦術やノウハウはなかったのだろうか。
旭日騎士団の団長の正体は想定外というか、もっとちゃんとしたリーダーシップを振るえる好人物を期待していたので、拍子抜け。ラムダじゃないけど、頼りにならねぇなぁ。
次回は、これまで後手に回ってきたユーゴたちが攻勢に転じるのかな。残る魔神の存在も気になるところですが、姉妹フラグをそろそろ回収に入ってもいいんじゃないかと。ひきこもり化とかなんだし!