![]() | ミスマルカ興国物語 VI(角川スニーカー文庫) 林トモアキ 角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-01-01 by G-Tools |
帝国とは停戦状態のまま、中原は諸国の王の誕生日が集中する“黄金月間”に入る。王に代わって諸国の挨拶回りを始めるマヒロだったが、それは各国の実情を見極め、帝国へのカードにするための布石だった――。
愉快で奇天烈なお国事情
口先だけで大陸の統一を目指すバカ王子の邪道戦記モノ。
サバ缶は、やはり醤油だろ! 醤油が一番サバの脂の旨味がわかると思う。
みそ煮がマズイとは言わないが、やはりご飯にのけて食うのであれば醤油がベスト。缶のつゆごと空けて御茶漬けにすると身も柔らかくなって、ダシを吸った米をかっこむのがまた格別である。
味が濃くこってりとした感じのみそ煮はやはり酒のおつまみ用かな。しかし、晩酌にビールって、シャルロッテ王女、おっさん臭い……おや、誰か来たようだ。
帝国との和平のために自分の父親を取引材料にと考えるマヒロも性格歪んでますが、そんな息子の成長を喜ぶミスマルカ王も相当な悪人だなぁ。つくづく腹黒い親子だこと。
しかし、近隣の大国に脅かされ続ける小国の王としては綺麗事だけではやっていけませんよね。若い頃のラヒルも戦争を終わらせるためにもっとも有効な方法を取ったつもりでいたのでしょう。
それが大切な友を死なせ、息子のマヒロに重荷を背負わせる結果になってしまったのは、人の身には過ぎた力を求めたことへの罰なのでしょうか、マヒロがその二の舞にならぬよう願いたい。
それにしても中原の連合国はみんなして変人、型破りな王族ばかりですね。
ぶっとんだ人たちに囲まれて生真面目なリーゼルなんかは気苦労が多いんだろうな。そんな疲れをリフレッシュするためにもエロ本は必要だよ王子様。
ジェス君も拾われたのがあんなキレた人で大変でしたね。そりゃあ、若くして人生を達観しちゃうよ。
参加者全員がイカサマ上等の麻雀シーンがまたよかった。賭けているものが国土とか紋章とか壮大すぎるが、師匠の予想外の要求に凍てつく場が笑えました。
そんな不信人たちをバッサリと斬り捨てるエミットも格好良かった。ドラ十四の数え役満なんてどう考えても無理でしょ。信仰心とか未来視とかそんなオカルトありえません。
今回は紋章探しを一旦休み、王族の誕生日でお祭り騒ぎの諸国を漫遊するインターバル的なストーリーでしたが、大風呂敷をさらに広げたり、伏線の回収をしたかと思えば、新たにキャラ追加したりフラグを立てたりと水面下での政治的な進展はいつもより密度が濃かった。
次巻で第一部完だそうですが、このまま帝国の思惑通りに戦端が開かれるのが早いか、紋章を得たマヒロが和平交渉に向かうのが早いか、もはや猶予は許されません。
この危機に果たしてどう立ち向かうのか、我らがヒーロー・ゼンラーマンの活躍に期待です。



まあこうなれば、どこまででもハッケチャケてくれればいいんじゃないかなぁと期待して読んでいます。