![]() | 鳳凰堂みりあは働かない! (MF文庫J) メディアファクトリー 2009-08 by G-Tools |
火車ヒイロは実直、マジメな高校一年生。超ド級貧乏であることをのぞいては。対する鳳凰堂みりあは富豪一家の娘で、自らも画商として稼ぐビバ!上流階級なお嬢さま。よく意味も理解せずニートになりたいと言い出したみりあは実社会に詳しいヒイロに目をつけ、ニート道への指南をあおぐのだった!
勝ち組たる者、働くべからず
何よりもお金が大切な少年とニートになりたいお嬢様のニート系ラブコメディ。
ニートを目指す大金持ちのお嬢様とアルバイターの少年という設定で、某少年執事の漫画を連想した。
働き者の主人公ヒイロと働きたくないヒロインみりあが奇妙な主従契約を結び、ニートになるための資金を稼ごうとして毎回騒動を巻き起こしていく。ヒイロとしてはお金のために身体を張ってるんだけなのに、何故かそれが良い方に勘違いされて好感度が上がっていくのが面白かった。
お金は大切だが、これと決めた相手以外には仕えないというヒイロのポリシーはカッコイイが、そもそもお前はすでにお金に魂を売り渡してるんじゃないか。
お金がからんだ時の超人トランスっぷりは、もう神か悪魔でも宿っているとしか思えない。
みりあが労働を嫌う理由は、そうと聞けば案外成程と思うけれど、みりあ自身が働かなくともどうなるもんでもなかろうに・・・・・・。解決法が徹底的に間違っているよねぇ。
ヒイロの提案する金稼ぎもなんだか、みみっちぃなぁ。火車家が貧乏なのは商才がないせいか。
そもそもヒイロの手助けなんか借りずとも、みりあの場合は眼に備わった力を上手く活かせば、わりと楽に一生遊んで暮らせるだけのお金を稼げると思うのだけれど、それはNGなのかな。
親の金は使いたくないと言いながらも、親の財産で贅沢三昧、やりたい放題やってるのはいいのか?
「ニートになるために!」と、二人の暴走が加速していくテンションは面白いんだけれども、登場人物の会話や印象のズレがやや強引で違和感を覚える場面もチラホラ。「腹が減った」を「ハローワーク」に聞き間違える空耳はいくらなんでも酷い。
みりあだけでなく、他のヒロインたちもなにかとニートを目指して動き回っているが、はて? 燐子はともかく霞が働きたくない理由が説明しきれていないような。最後、燐子と霞の誤解が解けたが、ヒイロへの制裁はみりあにしていたものと比べると軽すぎるんじゃないかしら。
う〜ん、テンポは軽快で楽しげなワルツなんだけれど、ところどころキータッチの拙さが目立ってしまっているカンジ。もうちょい時間をかけて推敲を繰り返すと良くなったと思う。


