マテリアルゴースト 葵 せきな 富士見書房 2006-01-20 by G-Tools |
【式見蛍は、「死にてぇなぁ」が口癖の高校2年生。そんな彼に「幽霊が見える」という能力が宿り、ユウという女の子の霊にとり憑かれる。それはさらなる事件のきっかけだった】
「楽に死にたい」
そんな願いを抱える自殺志願者の主人公・式見蛍。
半径2m以内の霊を物質化してしまうという力を持った彼に、
記憶喪失の美少女幽霊が始終ベタベタと憑きまとい、
ツンデレ巫女娘や美人な先輩も出てくるギャルゲってか
イチオシのギャルゲです
どうも最近のラノベは、エロゲのテイストを取り入れようとして失敗してる作品が多いが、これは良質。
生きる実感を感じられず、死にたがるケイと、幽霊なのにやたらポジティブなユウ。
間のいい会話の切り返し、キャラの取り合わせが上手い!
すっきり爽快!
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(゚∀゚ ) 逝きリフレッシュ!
∪ )
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./) ゚∀゚)') Bless cure!!(天恵療法)
(( / / ))
し―J
確かに「生と死」をテーマにしたダウナー系なんだけれど、
ありがちな人間のグログロとした部分の描写は控えめに、
最後まで面白楽しく、さわやかにまとまっている。
主人公にいま少し芯が感じられなかったフシはあるが、
僕という一人称で語られる心理描写に個性が見られる。
一見、ダラダラと文節を連ねているような口語ですが。
私たち人間の思考って、こんなカンジじゃないですか?
ゴチャゴチャとして雑然で、曖昧モコとしてとりとめない、
ただ漏れのような人間の意識を自然に表現してると思う。
無闇に「小難しさ」に走らなければ、親しみやすい作風です。