ダフロン

2009年07月29日

焔のシグナティス/スズキヒサシ

4840128456焔のシグナティス (MF文庫 J す 4-1) (MF文庫J)
Nino
メディアファクトリー 2009-07-25

by G-Tools

風の神を祭る神社の跡取り息子、早風。彼は、バイト帰りに見たこともない化け物と戦う黒髪の少女、こよりと出逢う。彼女は、死者の魂を運ぶ組織、その名も「火車執行隊」に属する妖怪だった!早風はひょんなことからこよりのパートナーとして、魂の回収を手伝うことになる。

 火は風をうけて舞い上がる

 死者の魂を冥界へと導く"火車"の少女と風の神に守護された少年の死神もの&妖怪退治もの。

 よくあるラブコメの作風が前面に打ち出されているカンジの妖怪VS異能者バトルものでした。
 半人前で任務に失敗してばかりのこよりのパートナーに指名されてしまった主人公・早風。毎度、協調性のないこよりや生意気な妹にいいように扱われ、まったくイイトコなし。
 主人公なのにどうしてそこまで立場が低いのかと同情してしまう。

 早風自身は、ごく普通の高校生なんだから、最初からそんな面倒事に関わり合いにならなければいいものを、雰囲気に流されてこよりを自宅に受け入れたり、パートナーを安請け合いしたりと、事の危険性を考えずにズルズルと深みにハマっていくんだからなぁ。端から見ていて止めてやりたくなる。
 それでも友人らを助けるべく、学校に巣食った妖怪退治に意欲的に動いていくのはよかった。

 一方、こよりにはあんまり好感を抱けなかったなぁ。あまりにも態度がずうずうしくて厚かましい。
 自分が半人前という自覚がなく戦闘では油断だらけ、後悔や反省の色もみられないしなんなの。
 死者の魂を運ぶ火車執行隊の仕事には執着するくせに、生きている人間が妖怪に襲われようとしているのに無関心でいられる理由がよくわからない。放っておけば余計に人が死んで仕事が増えるだけなのにね。
 外見だけは美少女だもんで、早風がときめてしまうのは仕方がないにしても、こよりなんぞよりもよっぽど性格美人な優子にはどうしてそんなに淡泊なんだよこの鈍感!

 読む前は『タザリア王国物語』の作家というイメージが強烈でしたが、いたって普通でした。
 設定も文章も平々凡々すぎて、あまり作家の個性が活かされていないのが残念ではある。
 こより、そよ、優子らを引き合わせてもっと絡めたらよりラブコメとして面白くなったかもしれない。
 正直、これを続けさせるよりは仕切り直して、もっとエッジのきいた問題作や鬼作認定されるような作品を執筆してくれることを期待したい。

影の皇子 (電撃文庫―タザリア王国物語 (1287))影の皇子 (電撃文庫―タザリア王国物語 (1287))

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posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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