![]() | ゼロの使い魔 17 黎明の修道女〈スール〉 (MF文庫J) ヤマグチノボル メディアファクトリー 2009-06-25 by G-Tools |
奇妙な二人組の刺客に襲われた才人は、心配して捜しにきたシエスタに助けられて息を吹き返す。しかし、待っていたのは、「ルイズがいない」という現実。落ち込みまくる才人は、ルイズを捜し始める。その頃、傷心のルイズはとある宿場町で、危険な雰囲気をまとう魅力的な少女と知りい・・・。
女一人のぶらり傷心旅行
使い魔の少年とツンデレご主人様のハイテンションラブコメファンタジー。
勝手に捨てられたと思い込んで失恋に酔っているルイズがうざいなぁ。
実際は、浮気相手の魅力に自分では太刀打ちできないと怖気づいて逃げ出しただけでしょう。
内輪揉めぐらいで済ますならまだしも、周囲に迷惑をかけるのもいい加減にしろよとうんざりしました。
恋は戦争です。どんな相手でも戦って勝ち取る根性のない負け犬はもうどっか引っこんでいなさいよ。
そして才人を惹きつけるアンリエッタ姐さんは今日も悪女でした。この女、ビッチすぐる!
しかし、毎度毎度、同じような痴話喧嘩を繰り返しているくせに、才人もルイズも成長がありませんな。
まあ原因は才人の浮気性よりも、やはりルイズ自身が自分に自信を持てないのが大元でしょう。
いくら才人が好きだの愛してるだの言っても、どこかで「私なんかを愛する男なんていない」と強迫観念がこびり付いてしまっているんでしょうね。それもまた自意識過剰すぎる。
自分が自分を愛していないからって、他人の愛まで疑うのは、そりゃあ相手が可哀想ってものです。
傷心旅行のつもりが事態は思わぬ展開へと進み、ロマリアの陰謀を知って"虚無"の使い手としての使命にようやく目覚めるまでが、もうじれったくて大変やきもきさせられる。
才人の方も、もはやルイズがいないと駄目だというのがわかりました。才人も英雄じゃありません普通の男の子です。死を怖れるのは当前だし、いままでにもこんな場面はいくらでもあった。でも、その後ろにルイズがいたから恐怖に負けずにやってこれた。いままで起してきた奇跡は、やはり二人の気持ちが揃ってこそだったんですね。
序盤はルイズが迷走して才人は精神的ピンチに陥りましたが、使命を胸に大きく成長して戻ってきてくれて見事にメインヒロインとしての名誉を挽回してくれました。
「"ルイズは美しい"この世の誰よりも美しく、俺の心を打つ」と才人が語るほどには、ルイズを完璧だとは私には思えませんが、不器用で未熟であるからこそ、今の自分に納得しない、今の境遇に妥協しない、常に現状に疑問を抱いてそれを打ち破っていく。その強さと逞しさは素晴らしいと思います。
恋は盲目といいますが、できればジュリオに連れられて言うがままになってしまっているジョゼットも、広い世界に出たいまこそその力を身につけて欲しい。
さもなければ、ただのお人形。才人やルイズの相手としてはいかにも力不足だ。
ところで、今回もあのぽっちゃりは調子乗り過ぎである。さすがに変態すぎて引くわー。もっとやれ。


