ダフロン

2009年06月17日

有川夕菜の抵抗値/時田唯

4048678523有川夕菜の抵抗値 (電撃文庫)
時田 唯
アスキーメディアワークス 2009-06-10

by G-Tools

転校生・夕菜には秘密があった。彼女は感情が高ぶると身体から電気を発してしまう特殊体質だったのだ。その体質故、過去に大切な人をケガさせていた彼女は、誰も自分に近づかぬよう虚勢を張り続ける。だが、なぜかこの高校には夕菜にちょっかいを出してくる変人ばかりで・・・。

 ビリビリ娘の社会復帰

 放電体質の少女とお節介な変人たちの青春グラフィティ。

 登場人物がみんなトラウマを負っていて、お前ら学校よりも精神カウンセラーのところへ行けと。
 夕菜のキャラは、『傷つくのを怖れる臆病者』以外の何者でもなくて、始終、イライラさせられました。
 触れた相手を感電させてしまうパラライザーとして、これまで苦労してきたことは同情できるけれど、それを言い訳に周囲を拒んで腫れものに触るように扱えというのは、流石に「他人に甘えるのもいい加減にしろ!」と怒鳴りつけたくなりましたね。

 パラライザーとしての苦悩にしても、「たかがそんなことで」としか思えなかった。世の中には日の光を浴びれず一生防護服の人とか、アレルギーで食品が口にできずにずっと点滴の人とか、もっと不自由な人はいっぱいいるのに、自分だけが特別不自由なんだと思い込んでいるのが気に食わん。
 ぶっちゃけ、「お前らに、自分の(パラライザーの)気持ちがわかるのか」なんて言葉を言って許されるのは義務教育まで。高校生にもなって、夕菜のこの態度はとても恥ずかしかった。

 周囲はパラライザーの存在を受け入れているのに、いつまでも意地を張ってみっともない夕菜を蹴って、殴って、叱り飛ばす生徒会長・末長の啖呵切りにスカッとした。
 過去にパラライザーの恋人・茜を死なせてしまった思いから、当初は夕菜を茜と重ねて強引に迫ってより警戒させてしまったりと焦りが見られたが、一林や長峰先生の指摘で認識を改め直して、パラライザーとしてではなく個人としての夕菜に真正面からぶつかっていく一直線バカっぷりに燃えた。
 やはり男性主人公は理屈よりも、気持ちや感情で人を動かす熱血タイプが好きだなぁ。

 教師陣も、まだ起きるかもわからないことにやたらビクビクしすぎなんですよね。大人だからって子供の事情に口出しする必要なんかなくて、ときには若さに任せた方が上手く転がるもんです。
 エピローグで成長した夕菜の姿はちょっとホロリときた。夕菜のために末長や一林たちがどんな風に学校を変えていったのかが見たかったなぁ。

 しかし、登場人物の考えがセリフや仕草に透けて丸見えで、キャラが浅いと感じてしまった。
 リアリティを追及するんなら、接触を気にする夕菜自身がゴム手袋をしたり、絶縁素材の制服を着たり、アースできる靴を履くとか、絶縁仕様の防備をしてないのは何故だろうかと思った。
 パラライザーという特殊体質であるくせに、妙に身の回りの環境が普通っぽすぎるんだよなぁ。そこまで気が回らなかったのか、気にするほどでもないと判断したのか。

 ときにこの作品読んだ人は声を揃えて某超電磁砲と混同するけど、俺の嫁と一緒にすんあ
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 電撃文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
気持ち悪っ!
Posted by お at 2010年07月07日 06:00
気持ち悪くて、ごめんよ(´・ω・`)
Posted by 愛咲優詩 at 2010年07月11日 01:28
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