ダフロン

2009年06月02日

ふらぐ//ON! シナリオが破綻しています。/高崎とおる,坂東真紅郎

4757749244ふらぐ//ON! シナリオが破綻しています。 (ファミ通文庫)
高崎 とおる,坂東 真紅郎
エンターブレイン 2009-05-30

by G-Tools

ゲームシナリオライターのバイトを始めた昴は設定をみて驚いた。“ヒロイン:高城みなも”?クラスの憧れの子と同姓同名だ! 依頼主は何と「天国」で、書くのはリアルみなもの「人生のシナリオ」。つまり俺の書く通り彼女が行動するって!しかも“恋人”は俺!? 無理ムリ、ライターも恋愛も初心者なのにっ!

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 天国からの依頼で駆け出しライターの高校生が憧れの女の子の運命を操っちゃうラブコメディ。

 ぶっちゃけ、駄作だわぁ。可哀想と同情する気も起きないくらい酷い出来でした。

 シナリオライター見習いの主人公・森永昴が、天使に頼まれてヒロイン・高城みなもの人生のシナリオを書くことになり、自らが恋人役になってラブラブになるという趣旨のお話なんですが、森永昴の書くシナリオが「これはないわ・・・・・」というほど強引、不自然、無理矢理、ご都合主義全開なもので、シナリオライターとしての才能の無さを知らしめてくれる。
 まるで中学生の書いた妄想小説みたいで、正直、唖然としました。

 とにかく、森永昴という人間性の低さ、屑っぷりが際立っています。
 自分でラブイベントを書いておきながら、土壇場になって怖気づき、シナリオ通りに行動しなかった所為で、次第にシナリオが狂って高城みなもの身が取り返しのつかない事態に陥っていくんですが、自分に都合の悪いときだけ、「彼女の自由意思を尊重したんだ」とか言いやがって、いまさらかよ!
 ますます事態が悪化し、そこで取った手段が「シナリオを書かずに逃げ回っていればなとかなるだろう」とか、なんなのその日和見主義は!? この切羽詰った状況で職務放棄とは、さすがの読者も思いますまいよ!

 ひと一人の人生のシナリオを書くということは、その人間の運命すべてを背負うということであるのに、本人があまりにも無自覚、無責任、卑怯極まりない。
 高城みなもに対しての切実な愛情というものを感じないんですよね、なんせ始めっから不誠実なんだもの。
 彼女を救うために必死になっているのも、自分の失敗で彼女を死なせたと認めたくないからじゃないかな。彼女の気持ちというのを想像しようともしない。まさに自分本位。
 修正後のシナリオが変えられないとわかっての自殺騒動も、投げやりというのか、行動が浅薄というのか、悲愴感をまったく抱けないんだよなぁ。子供が駄々こねてるみたい。

 一番最悪なのが、最後のオチのつけ方ですよ。本当のギャルゲーでこんな頭の悪いネタを使ったら、ユーザーから間違いなくクソゲー認定されます。
 こんな主人公がライターやっていけるんなら、本職から「ライター馬鹿にすんな!」って苦情がきます。まあ原作者は本物のシナリオライターなわけだが、書いていて何も思わなかったんだろうかね。
 これは制作段階で担当者、編集者がチェックしてストップをかけないとダメだろうファミ通編集部。

 ちょっとP72で社長の語ってる、シナリオを書くときの心得を読み返して欲しい。
 私はこの作品を読んで、「なんでだYO!」と何度も叫ばずにはいられなかったのですが・・・・・・。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(1) | ファミ通文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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