ダフロン

2009年05月29日

原点回帰ウォーカーズ 2/森田季節

4840127840原点回帰ウォーカーズ〈2〉 (MF文庫J)
森田 季節
メディアファクトリー 2009-05

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私立御伽坂高校の最高峰である三奇人の一人にして女子高生小説家の天ノ下芝蘭に、学園のアイドル・新発田が小説対決を挑んできた。「素人の新発田なんかに負けるはずがない」と余裕の芝蘭だったが、勝負の審査方法は全校生徒の投票によるもの、そして生徒のほとんどが新発田のファンで・・・

 天才も 恋愛事は 範囲外

 十哲と呼ばれる天才集団を始めとした変人奇人だらけの奇天烈学園ファンタジー。

◆第一話「天ノ下芝蘭よ、愛を描け。」
 天才美少女小説家、天ノ下芝蘭に本物のアイドルが十哲入れ替え戦を挑んでくるお話。
 いつもは自信過剰でドSな芝蘭が、イケメンに迫られて押し負けたり、スランプになって弱音を吐いたり、妙にしおらしい姿にギャップ萌えー。
 ついには自分の才能まで疑い始めた芝蘭に、救いの手を差し伸べる鵺子さんと周参見に惚れる。普段、あれだけ芝蘭に暴言を吐かれたり、虐げられたりしているのに、なんと麗しき友愛精神。

 それにしても、新発田の小説はひっでぇwww いや、これはこれで面白いのかもしれんぞ!w
 一方、芝蘭は以前の「蚊」の短編ほどの斬新さはなく、普通にお上手なレベルの話でした。
 しかし、自分たちの関係を元にした話というのがミソですねぇ、三奇人の間の友情に百合を見た!

◆第二話「渡会竜太朗は呪い殺す。」
 元十哲の渡会竜太朗が十哲の座を奪った物理火燐にリベンジするお話。
 本物の神様を召喚して奇跡を起こせるなんてとんでもない力を持っているのに、女の子相手に少しからかわれたくらいでマジギレする渡会竜太朗、尻の穴の小さい男である。
 日常的に神様と同居してお手伝いさんにしているとか、かなり凄い才能だと思うのですが、肝心の精神はどうしてこんなに情けないのだろうか。

 やたらとちょっかいをかけてくる火燐ですが、実は理由があって、途中から渡会竜太朗は彼女を"救うため"に"呪殺する"という、なんだか矛盾した努力をはじめるのですが、それよりも火燐を殺しにやってくる相手を倒せばいいじゃん常考。
 そして話が終わってみると、「どうしてそこでラブが発生するんだー!」と叫びたい気持でいっぱいだ。誰か渡会竜太朗を呪殺してくれ。

◆第三話「久我原いすみはしばかない。」
 惚れ薬でモテモテになってしまった足利アキラが逃げ回るお話。
 久我原いすみ素敵すぎる。三万円出すからデートしてくれ、むしろ全財産あげるから結婚してくれ。
 けれど、足利アキラがモテモテになって、襲ってくる相手が女子ばかりというのはなんだろう、百合百合ですね。いいですね。夢とロマンですね。わかります。

 ちなみに「MAXコーヒーの無糖ってなんだよ!w」という声が感想サイト各所で聞こえてきております。

◆第四話「足利アキラは嫉妬する。」
 十哲+足利アキラのメンバーがプールで水泳対決するお話。
 チームの組み分けでメンバーが足らず、そこで誰も渡会竜太朗の名前を挙げないところにプププwww
 一番短い話なのに、十哲の人間関係がすべて詰まっていて、賑やかで楽しいエピソードでした。

 ときに、田島>鹿子木≧東三条>吉岡=物理>天ノ下>足利>森本=甘南備だと思うが、アナタはどう思いますか? 意見を大募集。


 前の巻で綺麗に終わってる作品だったのでどうなるかと思っていたら、短編集でした。
 むしろこの作品はキャラの個性の濃さが魅力なのでこういった展開は正しいかったかも。
 不条理系の物語が嫌いな私は、正直、この作者の『ビターマイスィート』シリーズが大嫌いです。
 でも、この『原点回帰』シリーズは、不条理は不条理なんだけど、それが一回転してシュールレアリズム全開のギャグコメディになってるんですよね。
 まず読者を楽しませることを前提に、遊び心が散りばめられている。そこが大好きです。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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