ダフロン

2009年05月28日

くノ一見参!/佐竹彬

4840127891くノ一見参! (MF文庫J)
佐竹 彬
メディアファクトリー 2009-05

by G-Tools

高校入学を機に叔母の家で暮らすことになった晴信。引っ越し当日、見慣れない少女が家の様子を探っていた。千代と名乗った彼女は叔母の知り合いの孫で、なんと忍術修行をしながら育てられたらしい。「女になって“くノ一の術”を身に付ける」ために、一緒に住むと言い出して・・・・・・

 やってきたよ、くノ一さん!

 幼い頃からくノ一として育てられたスーパー少女と平凡な男子高校生との忍術的ボーイミーツガール。

 くノ一なのに全然忍ばず、目立ちまくりな千代ちゃんがイイ感じにぶっとんでました。
 ごく普通の学校生活が、そこにやってきた非常識なヒロインのせいで一転してドタバタにという、お約束的にもほどがあるお話ですが、決して予定調和を外さないので気楽に読んでいられる安心感はありますね。

 "くノ一の術"を習得するために"女になりにきた"千代ちゃんですが、激しく誤解を招く発言のせいで、悪ノリスイッチがオンになってしまった従姉の梢子の策略で、主人公の晴信と強制的にラブコメパートが展開されていく。
 日々、忍術修行に明け暮れていた彼女は男女の機微や感情に無自覚なため、平気で裸を見せたり、ランジェリーショップに連れ込んだりとやたらと無防備。かといって、不用意に手が触れようものなら鍛え抜かれた武術の技が飛んでくるという、晴信にしてみれば据え膳状態のまま振り回され続ける関係が妙に可笑しかった。

 修行と称して孫娘にメイド服姿で街を歩かせるとか、千代's祖父はかなりのスケベ爺ですね。
 プロローグにしか登場してきませんがこの爺、それにしてもいい加減である。"女になってこい"とだけ伝えて放り出すとか、もしも梢子さんのようにちゃんとその意思を汲み取れる相手がいなかったらどうなってたのだろうかと一抹の不安がよぎる。
 梢子さんがまたいいキャラしているんですよねぇ。千代ちゃんよりも、よっぽどうまく「色仕掛け」を使ってるんじゃないかしら。ニコニコ笑顔で男をハメてくる美人お姉さんキャラも嫌いじゃありません。演技だと分かっていても、騙されてしまうのが悲しい男の性というふものよ・・・・・・。

 忍術というものが「分身の術」や「火遁の術」など、あからさまな創作の超能力ではなく、あくまでも肉体を用いた武芸の体系として描かれているのが個人的にはよかった。
 ラストだけ、ラブコメが一足飛びに跳躍している気がしますが、まあ日常の枠を越えない範囲で話もまとまって、綺麗にオチているので、一巻完結である限りは問題はないでしょう。
 別にシリーズとして続いてもいいが、一巻でこれだと、次はひたすらイチャラブ化するしかないよ?
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | MF文庫J | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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