ダフロン

2009年05月06日

"文学少女"見習いの、初戀。/野村美月

4757748299“文学少女”見習いの、初戀。 (ファミ通文庫)
野村美月
エンターブレイン 2009-04-30

by G-Tools

聖条学園に入学した日坂菜乃は、ひとりの上級生と出会う。文芸部部長、井上心葉。遠い人を想い時折切ない目をする彼に、強く惹かれる菜乃だったが、まるで相手にされず、落ち込む日々を過ごしていた。けれど、菜乃がある事件に巻き込まれ・・・。

 天然女と文学男

 文学初心者の少女が事件に隠された真実を探し出す、もうひとつの”文学少女”の物語。
 
 遠子先輩はいないけれど、マイペースな菜乃に振り回される心葉のツンデレっぷりにほっとする。
 心葉が自分のことを「温厚だ」と認識しているところに、「おいおい、何を言い出すんだ。お前は、どうみても性格悪いだろHAHAHAHA!」と思わずにはいられなかった。
 よく言えば繊細、悪く言えば幼稚。どちらにせよすぐに弱音を吐いて、ネチネチ、グダグダと根暗ね。
 しかし、文学少女の立ち位置を引き継いだ心葉のちょっと成長した姿が格好良かったり。事件解決のために立ち回る探偵役も、なかなか堂にいってました。

 相変わらず、2名しかいない文芸部。まだ部として成り立っているのかと不思議でしたが、そういえば事実上、同好会に格下げされてるんだっけ・・・・・・。
 心葉が文学ネタの蘊蓄を垂れている部活風景も新鮮ですね。珍妙な三題噺を書きあげる菜乃に、かつての自分を棚に上げてダメ出しするところなんてニヤニヤ。
 それに菜乃の感想が遠子先輩と違っててもいいじゃないかと。読書の楽しみ方は、いろいろあっていいはず。菜乃の感想も個性的で面白いですよ。スプラッター的な意味で。
 読書は先入観を持たずに直感で読んで、まず楽しむことが第一だと思いますけれどね。まあ私なんかそれで後で感想を書くときに、気持ちを言語化するのに毎回苦労してますが。

 それにしても読んでいて気になったのが、心葉がすっかり遠子先輩の崇拝者となっている部分。
 まあ、心葉って過去を美化して酔いに浸るタイプですよね。美羽のときもそうだったし。
 "文学少女"本編では、遠子先輩の卒業と共に、残りの高校時代は割愛されていましたが、遠子先輩はいなくなっても、琴吹ななせは高校3年生の間も心葉と一緒にいたわけで、振られても好きな気持ちを忘れられない相手がずっと近くにいるというのは、相当辛いでしょうね。
 積極的に自分の想いをアピールする菜乃に対し、嫉妬する琴吹ななせが可愛かったー!

 キャラクターが変わっただけで、やっていることは本編と同じですが、大好きな”文学少女”シリーズが帰ってきたようで楽しかったです。
 スピンオフだか、セカンドシーズンだかわかりませんが、是非とも心葉が卒業するまで続けて欲しい。
 本編の方は、コミックの1巻がすでに発売され、さらには劇場アニメ化まで発表がされました。
 私としては映画ではなく、隔週のTV番組枠の方向で制作して欲しかったところですが、まあ文句は言ってはいけない。もっと売れれば企画編集部も考え直すでしょう。売れろ〜(電波送信)

 ときに劇場版はオリジナルストーリー補整ということで、琴吹ななせエンドというのはどうだろうか。
 彼女にもちょっとは良い目をみせてあげたってバチはあたらないと思うんです・・・・・・。


posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(1) | ファミ通文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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