MIB (電撃文庫) 柏葉 空十郎 アスキーメディアワークス 2009-04-10 by G-Tools |
ある日、星人の家にUFOが落ちてきた。出てきたのは黒ずくめのメイド服に身を包んだ少女だった。アリアと名乗る少女は、顔は可愛いがやけに態度がでかい。自分達の存在を口外するなまではよかったが、馬鹿扱いされてののしられ、人体実験まがいのことまでされ・・・
奴らはメイドで、地球を守る
宇宙人の正体は、メイドだった。傍若無人な美少女がやりたい放題に暴走するラブコメディー。
うん、アリアは可愛くはないが、始終イタいキャラとして笑える。
作者のツンデレ像については、根本的に認識の間違いがあると思うんですよ・・・。
照れ隠しや周囲に意固地になるのは、ツンデレの基本スキルではあるが、失敗を誤魔化したり、勘違いを認めなかったり、主人公に虐待を与えて都合の悪いことを黙らせるのは、ツンではないぞ。これだとただのウザいバカ女になっちゃってるなぁ。不器用も行き過ぎると問題です。
まあそれでも相手が美少女なら、許してしまえそうな、そんな自分が悔しいのぉ・・・。
その代り、幼馴染の美希やグレイのミムラさんが出来たヒロインなので、萌え分は添加はできてます。
性格は温厚で協調性は高いものの、一般人が宇宙人ときいて想像するであろうグレイ型がヒロインというのも、どうかと思うのですが、それでも相手が幼女なら、許してしまえそうな、そんな自分が悔しいのぉ・・・。あれ?
途中、美希がアリアと恋のさや当てをしているように見える場面が多々あるのですが、美希は演技と言っていましたが、わりと本気混じってませんでしたかね。裏切ったけど。それでも相手がおっぱいなら、許してしまえそうな、そんな自分が悔しいのぉ・・・。あれれ???
前作の『桜田家のヒミツ』は、二コ動でいえば「昭和に帰れ」「昭和が来い」タグがつきそうな前時代的
な雰囲気のお話でしたが、今回もどことなく演出が古いんだよなぁ。
アリアに感じるちぐはぐなツンデレも、昔の人が現代の流行に乗っかろうとして、表面的なところしかとらえきれずに、失敗しているような感覚がつきまとう。
むしろこの作者は現代ものじゃなくて、明治とか大正あたりの時代背景の話を描いてみたほうがしっくるんじゃないだろうか。そっちの方が読んでみたい。
この本で得たことといえば、ドラム缶風呂の作り方じゃないかな。
ドラム缶を加工して、お湯をいれて入浴に至るまでの工程が細かく描写されているので、ご家庭で作ってみようと興味のある方はご欄あれ。まあ実際、作る機会なんてあるわけない。