ベン・トー 3 (3) (集英社スーパーダッシュ文庫 あ 9-5) アサウラ 集英社 2009-01-23 by G-Tools |
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける高校生・佐藤洋は、自分に凄腕の『狼』の証である二つ名がついていることを知る。しかし、その名は理想とはかけ離れた悲惨なものだった!同じ頃、戦場に圧倒的な力を持った双子の沢桔姉妹が現れ、次々と弁当を奪取していく。彼女らには訳ありの過去があり…!?
半額弁当は奪ってこそ、美味い!
半額弁当を求め、夜な夜なスーパーの弁当売り場に集まる狼たちのお話。帯で平和さんが絶句してた。
佐藤洋と著莪あやめの濡れ場シーンは、いいよなぁ。
長時間ゲームをぶっ続けて、その疲れのまま一緒にベットに倒れこんで、どちらからともなく抱きしめ合って、脚を絡ませて、ふいに無言になって見つめ合って・・・・・・、もーー甘甘な空気がたまらん!!
幼なじみ故の気安さというか、お互いに心を開いている信頼感というか、理解し合っている間柄の安心感とかが滲み出ていて。簡潔に言うと、すげーエロいわ、お前ら。グッジョブ!
佐藤と先輩の仲も親密度も若干うpですかね。風邪のお見舞いがてら、ようやくお互いのお宅訪問に。
相変わらず弁当の描写が秀逸で、読んでいるとヨダレこぼれそうになるんですが、今回はチキンラーメンが一番美味しそうに思えてなりませんでした。ここだけで1ページ半もあるんだぜ? こんなところにどれだけ表現技巧を凝らしているんだよ。
東区に突如現れた双子姉妹<オルトロス>。圧倒な力で狼たちをなぎ払い、弁当を奪っていく彼女らですが、敗者に投げかける思わせぶりな発言には悲しき過去が隠されていた。
一度は彼女らに敗れてしまう佐藤と先輩ですが、体調不良の先輩に代わって彼女たちを追いかけて、双子のコンビネーションに打ち倒されるも、同じく彼女らを追う元ガブリエル・ラチェット・二階堂と心ならずとも共闘し、まさかのタッグバトル勝負にという展開が燃えました。
敵同士であっても、強敵を前に手を取り合える男の関係っていいですよね。『筋肉刑事』的な意味じゃなくてな!
<オルトロス>を陥れる<ヘラクレスの棍棒>の提案はとても下種なものでしたが、それに対する狼たちの返した応えは、とても小気味いいものでした。あんな話に乗ったらそれこそ一生負け犬ですよ。
その選択は決して賢いとはいえないが、そういう意地とプライドをもってスーパーにやってきている大バカだからこそ、誰よりも半額弁当を美味しく食べることができるのかもしれません。
さて、佐藤についてしまった不名誉な二つ名ですが、これはいったいどうなるのか。もう決定でいいじゃん。だってまさにその通りだし。二文字でシンプルすぎるってんなら、<光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる変態>とかでいいよもうどうせ。
ときに内輪話ですが、まいじゃー推進委員会の極楽トンボさんが、ベン・トーのMAD制作を企画しているそうな。
先週の定例会で、「『少年が自宅を出た瞬間にブービートラップによって地上数メートルまで瞬時に釣り上げられる』的なMADを希望」とお願いしたら、「そんなMADは無理w」と爽やかに返されてしまいました。ベリー残念です。