![]() | ミラクルチロル44キロ―Aパート・チロルアレンジ (メガミ文庫) 木村 航 学習研究社 2008-11 by G-Tools |
「あなたのいのちを、ほんのちょっぴり分けてください」。冬の街頭に山のようなチロルチョコを持って、『いのちの募金』を集める田丸くん。そんな彼に、間違って一生を募金してしまった中学生のつぼみは、募金活動に協力しつつ、やがて彼に恋していく。しかし田丸くんの目的は、死んでしまった恋人を蘇らせることだった…。

いのちの街頭募金で恋人を生き返らせようとする少年に恋した少女の物語。
批評注意報タグを付けておいて何ですが、最初に弁明しておくと木村航作品は好きです。
『ぺとぺとさん』のまったり感溢れる世界観はよかったし、『ぴよぴよキングダム』は間違いなく名作だと思います。
しかし、これは何故だか身体が受け付けない。読んでる途中で面倒臭くなって手が勝手に本を閉じてしまう。
メガミ文庫初チャレンジで、いきなり批評タグつけてしまいました。
ストーリーとしては、悪魔との契約で恋人を蘇らせるために、チロルチョコを配って『いのちの募金』を集める少年・田丸くんを道端で見かけてストーキングし始めるヒロイン・つぼみの一人称の独白で展開していくんですが、考えたり思ったりすることがハードでドライで可愛げがないんですよね。
複雑な家庭環境で育ったせいか、自分の命や人生について生きている実感を得られていないのかな。
自分が何をしたいのか、それすらも決められず、やけっぱちになっているような行動は、正直読んでいて気持ちのいいものじゃないなぁ。
ぶっちゃけ、つぼみの悩みなんか「そんなのどーでもいいよー」ってカンジです。
家族がどうしようもない馬鹿づくしだというのは半分も読めば確定事項なので、家族のいらぬお節介にいちいち煩わされているのがかったるくてしょうがない。
この娘からそういう悩みや葛藤の部分を抜いたらどんな個性が残るかと聞かれると、なにもないとしか答えられないのじゃないかなあ。
物語のテーマとしては面白そうなのに人物像に難ありかと。
田丸くんもつぼみもダウナー系なので、空気が暗くて重ったるいんですよ。
というかマトモに二人で会話しているシーンがない。
あらすじでは恋をしていることになってるけれど、本当に恋してるのかなあ・・・。
いまのところ、そういう描写はなかったような。脇役の方がいっぱい喋ってるし。
キャラのバランスを考えるなら、つぼみはもっと能天気なキャラであるべきじゃない?
過去に捕われている田丸くんの眼を力づくで覚まさせるくらいのバイタリティを見せてくれないと、この先の結末に興味が持てないな。
絵師は本当に物語の世界観にあっているのだけれども、その世界観に可笑しさ、楽しさが見出せない。
今回はAパートで、次回のBパートに続く上下巻構成のようですが、多分、買わない。
![]() | ぴよぴよキングダム (MF文庫J) 木村 航 by G-Tools |
![]() | ぺとぺとさん (ファミ通文庫) 木村 航 by G-Tools |
久々のバッシングキターw
ストーリーを見ただけでは面白うそうな設定なんだけどなぁ
やっぱり面白いか面白くないかは読まないと分かりませんね
そうなんですよねぇ、ストーリーだけみると『悪魔のミカタ』みたいで面白そうだし、絵もかわいいなと思って買ってみたのですが、これが予想外に難物でした。
まあ面白いかはあくまでも私の主観なので、他のサイトではけっこう評判いいですよ。
もし興味がありましたら、読んで確かめてください。