ダフロン

2009年01月03日

2008下半期新刊10選

半期恒例の新刊チョイス。

ルールはいつも通り、既刊シリーズを除き、2008年下半期に開始した新シリーズ&読み切りに限定しています。
また作品のナンバリングはランク順位とは関係ありません。


1.境界線上のホライゾン
4048672185境界線上のホライゾン1〈上〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)
川上 稔
アスキーメディアワークス 2008-09-10

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境界線上のホライゾン1〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)境界線上のホライゾン1〈下〉―GENESISシリーズ (電撃文庫)
川上 稔

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各国の境界線上を航行する都市戦艦の上で学園生活を過ごす学生達が、世界の終末とされる「末世」をのり越えて世界を存続させるべく戦っていく架空戦記。
川上稔ファン待望のGENESISシリーズの開幕です。


2.俺の妹がこんなに可愛いわけがない
4048671804俺の妹がこんなに可愛いわけがない (電撃文庫)
伏見 つかさ
アスキーメディアワークス 2008-08-10

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈2〉 (電撃文庫)俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈2〉 (電撃文庫)
伏見 つかさ

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ティーンモデルで陸上部エースで優等生の人生勝ち組な妹とごく平凡な兄のオタクライフコメディ。
「非オタである兄に妹がエロゲを強要する」というところがこの話のポイントです。
各ニュースサイトで取り上げられたことで今現在、最も沸騰している話題作。


3.機械じかけの竜と偽りの王子
4048673548機械じかけの竜と偽りの王子 (電撃文庫)
安彦 薫
アスキーメディアワークス 2008-11-10

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奴隷の少年が美しい王女さまのために偽りの兄王子となって戦乱を生き抜く戦記ファンタジー。
ファンタジーで準ロボットものという世界観も上手いのですが、人物関係から物語背景まで、妥協を許さずとことんリアルな描写で描ききっているところが秀逸の一言。


4.放課後の魔術師

4044740011放課後の魔術師 (1)オーバーライト・ラヴ (角川スニーカー文庫)
土屋 つかさ
角川グループパブリッシング 2008-09-01

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放課後の魔術師  (2)シャットダウン・クライシス (角川スニーカー文庫)放課後の魔術師 (2)シャットダウン・クライシス (角川スニーカー文庫)
土屋 つかさ

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プログラム言語のような呪文で魔術を発動させる論理魔術師の英語教師(17)と女子高生(16)のカップルが織り成す学園ファンタジーです。
「一人称多視点」と呼ばれる技法を用いて、次々と視点が移り変わるハイスピードアクションが見所。


5.緋弾のアリア

4840124019緋弾のアリア (MF文庫J)
赤松 中学
メディアファクトリー 2008-08

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緋弾のアリア〈2〉燃える銀氷(ダイヤモンドダスト) (MF文庫J)緋弾のアリア〈2〉燃える銀氷(ダイヤモンドダスト) (MF文庫J)
赤松 中学

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武装する探偵、『武偵』を育てる専門学校で、最強Sランクの少女と最低Eランクの少年が凶悪犯に立ち向かう学園アクション&ラブコメディ。
作者は、ライトノベルに要求するすべてのものをこの作品に込めている。


6.ラノベ部
4840124299ラノベ部 (MF文庫J)
平坂 読
メディアファクトリー 2008-09

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高校入学まで、ライトベルなんてまったく知らなかった少女が、『軽小説部』に入部したことで、ラノベの魅力にハマっていく、パロディネタ満載の日常系コメディです。
ラノベ初心者でも面白いが、ある程度ネタが分かる人ならなお面白い。


7.丸鍋ねこシリーズ

4840124027丸鍋ねこ改造計画(仮) (MF文庫J)
七位 連一
メディアファクトリー 2008-08

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丸鍋ねこ〈2〉蘭ひょう捜査記録(蹴) (MF文庫J)丸鍋ねこ〈2〉蘭ひょう捜査記録(蹴) (MF文庫J)
七位 連一

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絶対に笑わないどころか怒ったり泣いたりもしない、完全無感情なクラスメイトを笑わせようと、お調子者の少年があの手この手のアホ作戦を繰り広げるドタバタ学園ストーリーです。
毎度、おバカな主人公のハイテンションな悪ノリっぷりが最高です。


8.超自宅警備少女ちのり
4797351772超自宅警備少女ちのり (GA文庫)
しゅー
ソフトバンククリエイティブ 2008-11-15

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世界征服を目論む組織から、主に自宅の平和を守るスーパーヒロインの物語。
年中ヒキコモリで、家の中ではシワだらけの下着姿で歩き回り、部屋は薄暗くゴミだらけ。
生活リズムは昼夜逆転してて、趣味は巨大掲示板のコテハン荒らしとネトゲのチートアイテムの売買という、
いまだかつてありえないヒロイン像に注目です。


9.激辛!夏風高校カレー部(いもうと付)
4086304597激辛!夏風高校カレー部(いもうと付) (集英社スーパーダッシュ文庫)
神楽坂 淳
集英社 2008-11-21

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カレー部という、ちょっと変った部活に所属する高校生たちが、創作カレーの全国大会である「全国高校カレー選手権」の優勝を目指す、熱血スパイシーコメディ。
これは熱いです! というか、辛い! 読んでるだけで汗がふき出そうになります!


10.フーバニア国異聞
4125010544フーバニア国異聞―水の国の賢者と鉄の国の探索者 (C・NOVELSファンタジア)
縞田 理理
中央公論新社 2008-10

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蛮族の住む土地と恐れられている未開の国フーバニアへ赴いた博物画家の青年の異聞ファンタジー。
この世のどこかにもしかしたら実存するかも、と思わせる不思議な世界観。
なんの力もない一人の青年の行動が、多くの出会いを生み出していくところが魅力でした。


次点
二人で始める世界征服・・・ほのぼの悪の組織もの。かっこかわいいです。
ゼペットの娘たち・・・ハートフルっぽい童話のような世界観が和みます。
迷い猫オーバーラン・・・典型的な振り回されハーレムラブコメディです。
銀色ふわり・・・泣かせ系は苦手なのですが、これは清々しい切なさが胸を打ちます
ふるこんたくと!・・・エロいです。なにこのツッコんだら負け!みたいな空気。
H+P(ひめぱら)・・・エロいです。限りなくアウトに近いセーフとみせかけてアウアウ!
ばけらの・・・イヅナかわいいよイヅナ、はぁはぁ
スイーツ!・・・女の子の描写にやったら力が入っているのがワロタw

総評
今期の新人というか、ラノベ全般に言えることですが、ニコ動ネタに影響されすぎ!
(「餡子入りパスタライス」なんて、どれだけの人が元ネタわかるの。大半わかるの?)
ラノベ業界をパロディにした『ラノベ部』、『ばけらの!』、『迷い猫オーバーラン』や『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』では現実にあるニュースサイトの名前が出てきたりと、リアルワールドへの侵食も目立つ傾向。
いまでは登場人物の中に一人はオタクや腐女子がいるのが不思議ではなくなりました。
すでにオタクというのはキャラの個性として確立されてしまったのでしょうか。

個人的な話だと、新シリーズでいままでの作風をガラリと変えてきた作家さんが何人かいて気になってます。
『丸鍋ねこシリーズ』の作者・七位連一の前作はひどい厨二病ストーリーだったのですが、今作はかなりギャグコメ風味になって親しみやすくなっています。
上記には挙げてませんが、前作は殺伐した世界観を描いていた三浦良も、新作『MA棋してる』では正統派魔法少女ファンタジーとして非常に可愛い雰囲気になっています。
一方、これまでほのぼのとした作風が売りだった田口仙年堂も、新シリーズ『魔王城一限目』では、シリアス指向な描写に代わり、これまでとは違った深みを物語に与えています。
作風の転向というのは、ある意味博打要素が強いものですが、評判を聞くかぎりは好評のようです。
是非ともこの勢いで続けていって欲しいものです。

過去記事
2008上半期新刊10選
2007下半期新刊10選
2007上半期新刊10選
2006下半期新刊10選
2006上半期新刊10選
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | ラノベ評論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「今のライトノベル界に、自分が本当に面白いと思えるような作品が新たに出たりはしてるんだろうか?」と思ったりしてましたけど、結構面白そうなやつがたくさん出てますね。情報不足でした。
Posted by かげひ at 2009年01月03日 21:48
あんこ入りパスタライスの作品はどれですか!?
Posted by カイン at 2009年01月04日 12:28
>かげひさん
最近のは質より、量って感じですね。それもヘンテコなのがいっぱい。
面白さのベクトルがややカオス気味。
まあ、比較できない非常に感覚的な話なんですけどね。
王道派、正統派といえるような作品も出来のいいのがチラホラありますよ。
Posted by 愛咲優詩 at 2009年01月04日 23:51
>カインさん
MF文庫『ナインの契約書』って作品です。かなり唐突に出てくるので浮いてます。
ネタ元を知らない人は、間違いなく意味不明でしょう。
Posted by 愛咲優詩 at 2009年01月04日 23:51
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