2008年11月09日

会長の切り札 一芸クラブに勝機あり!/鷹見一幸

404425723X会長の切り札 一芸クラブに勝機あり! (角川スニーカー文庫 140-29)
鷹見 一幸
角川グループパブリッシング 2008-11-01

by G-Tools

町村合併により、それまで町にあった三つの高校のうち、ひとつが廃校になることになった。どの高校を廃校とするか揉めた町議会は、すべての決定権を高校生の手に委ねることになり・・・。

風雲!学園三国志

母校の存続をかけて、三つの高校がぶつかり合う学園戦国絵巻。

 三国志をモチーフにした、地方の高校生がバトルを繰り広げる学園モノです。
 町の合併により、廃校にしなければならない一つの高校を決めるため、生徒同士で勝負をしようというお話になるんですが、主人公たちが通うのは三つの高校のうち、一番平凡な共学高校。
 ライバル校であるエリート男子高校、お嬢様女子高校と純粋なスポーツや学力で競えば勝負する前に負けは見えている。
 それならば誰もやったことがないような、生徒全員を結集させての"チャンバラ合戦"で勝負しようという発想に勝利への活路を見出すところがユニーク。

 単なる高校生同士の内輪もめ程度では収まらず、地元の商店街や産業組合、さらには地方のローカルTV局まで巻き込んで、大勢の観客や物見客を集めての本格的なお祭りイベントになっていく。ページをめくるたびにスケールがどんどん大きくなっていくのはわくわくしますね。
 母校の存続がかかっているのに、やる気のない生徒たちを焚き付けるために様々な作戦で生徒たちの結束力を高めていく姿に戦いの前からテンションも盛り上がります。

 主人公たちを軟弱者の集まりと蔑むエリート男子高校ですが、兵力も統率力も上回るはずの彼らが、仕掛けられたトラップや奇策に次々とハマッていくところは痛快だった。
 共学高校の中で非力と侮られている女子陣が、実は男子よりよっぽど強くて、おまけに色仕掛けでひるんだところを奇襲する戦法なんて使ったりして、うわぁ、えげつねぇ。
 それでも地力の勢いに押され、本陣まであと一歩というところまで追い詰められてしまった共学高校は一発逆転の秘策を実行に移す・・・・・・、その驚愕の結末は実際に読んでのお楽しみ。

 作者の鷹見一幸は、これまでは架空戦記モノがメインで、ややマンネリ気味だと感じていましたが、今回はその持ち味を残しつつかなりの新境地に達していて、いい方向に作風が開けたと思う。
 前々からこの人は学園モノでもいけるんじゃないかと、たびたび言ってましたが、まさにその通りでした。
鷹見作品を読んだことがない人、もしくはすでに飽きてしまった人、どちらにもオススメ。
次回作もこのノリが続くとよいのだが・・・・・・。


ときに、毎回言ってる気がするが、ネオクーロンシリーズ完結しろよおおおおおおおおおおおお!!!

ネオクーロンB (角川スニーカー文庫)ネオクーロンB (角川スニーカー文庫)
鷹見 一幸

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posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 角川スニーカー文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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