ダフロン

2008年09月23日

生徒会の日常/葵せきな

4829133287生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録1 (富士見ファンタジア文庫 あ 3-2-1 碧陽学園生徒会黙示録 1)
葵 せきな
富士見書房 2008-09-20

by G-Tools

杉崎鍵には、誰にも知られていないもうひとつの顔があった。杉崎の女・金・闇の仕事があばかれる衝撃の書き下ろし付き短編集がついに登場!(って、もとから短編集じゃん)

今日も宇宙は平和だった

いつものように事件らしい事件はいっさい起きません。漫才全開のスクールライフコメディ。

いちおうは番外編ですが、本編とノリはまったく変りません。
ドラマガ掲載短編シリーズということで、初っ端からいつものラノベネタが散りばめられております。
というか、本編を読んでない方が読んだら、会話がカオスすぎてよっぽど混乱するよ!
でも、読者は「相変わらずくだんねーw」と笑い飛ばしていればいいが、こうやって話のネタにされている原作の作者たちは正直どう思ってるんだろう。

いつもの生徒会室からカメラをパンして杉崎鍵&椎名深夏の教室風景を描いたお話では、ちびっ子や腐女子たちの代わりにスペース姉弟がまた違った賑やかさと可笑しさを出しています。
杉崎に好感度ゲージMAXなのに告白イベントが発生しないツンデレアイドル巡、男らしくて超能力者なのに意中の深夏からは「微妙」といわれて落ち込む守。こいつらおもしろすぐる。
本人たちはストレートに告白しているつもりなのにまったく真意が伝わっておらず、それでもめげずに果敢にアタックするんだけれどもやっぱり受け流されてしまい、次第に収拾がつかなくなっていく迷走ぶりに爆笑しました。

そんなスペース姉弟のテンションに若干引き気味な美少年転校生、中目黒。
BL展開だけは避けようと努力する杉崎だが、何故か行動が裏目に出て逆に好感度がUPしてしまう始末。
いや、他人をあそこまで心配して気にかけたり、相手のことを自分のことのように怒ってくれるやつなんて滅多にいませんよ。もともと客観的に見ればカッコイイんだし、頭はいいし、普段から仕事もテキパキこなす有能ぶりだし、シリアスバージョンの杉崎は男でも憧れるのはわかります。
そうして杉崎にきゅんきゅんしている中目黒に萌えてしまった私は、どうやらBLもイケる口だったようだ・・・・・・って、いやああああああああああ!!!

注目のキャラといえば、最重要なのが杉崎の妹ちゃん。
全身からお兄ちゃん好き好きオーラを撒き散らし、明るくて、甘えんぼで、ちょっとおバカ。
これでもかというほど妹属性てんこもり。この凶悪なまでの可愛さの前には何人たりとも太刀打ちできず、私にはただ床の上で悶え転がることしかできなかった。
ええのう、ええのう、妹とは、まさにこの世に舞い降りた最後の天使じゃのう・・・(血涙
しかし、なんだか最後でヤンデレの片鱗が芽吹いているよ、うええええ。

いつもと違うメンバーが登場してくると、それだけで世界観が広がっていきますね。
漫才コントだけでも十分に笑えるんですが、徐々に明かされていく登場人物のバックボーンにも興味深々です。
それぞれに辛い過去があり、いつも愉快な生徒会室の光景が所詮おままごとや馴れ合いだったとしても、
それでもやっぱり彼らには、こんなゆるゆるな日常をいつまででも続けていってほしいと願うばかりです。

まあ桜野くりむには、どう頑張っても辛い過去があったなんて想像がつきませんが。ブルマ似合いすぎワロタ。
posted by 愛咲優詩 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 富士見ファンタジア文庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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