![]() | 桜田家のヒミツ―お父さんは下っぱ戦闘員 (電撃文庫 か 15-1) 柏葉 空十郎 アスキー・メディアワークス 2008-06-10 by G-Tools |
桜田家は、しあわせ日和
悪の秘密結社の下っ端戦闘員である桜田源之助は、ある日上司の幹部から名指しで任務を受ける。
それは組織が誘拐してきた世界有数の資産家の令嬢の世話をするという身も蓋もないものだった。
ところがこの娘、顔は可愛いがとんでもないワガママで・・・。
ストーリーも設定も地味で古臭くて、イマイチ暗い。
なんでしょう、この作品全体に漂う昭和のスメルは・・・。
選考会でも賛否両論があったらしいですが、確かにこれは審査員も頭を抱える。本当に作者は現代人ですか。
1980年代で感性が止まってませんかね。何故か読んでいて加齢臭を感じてちょっと気持ち悪かった。
悪いことだとは分かっていながら家族を養うために悪の組織で働く源之助の葛藤なんかは哀愁を誘うものがあるけれど、同じように悪の組織ものを扱った『コッペとBB団』や『雅先生の地球侵略日誌』と比べると、どうにもギャグが少なくてまったく笑えない。コミカルなんだけれど、全般的にノリが悪い。
甲斐性がないのにやたら態度のデカい中年親父に苦労させられる母子という部分ばかりがクローズアップされてて鬱った。
というより、桜田源之助という、このやたら格好つけのクセに小心者のオッサンがすべてを萎えさせる元凶だと思う。
イメージとしては「日本の古き良き頑固親父」なんですが、見せかけばかりで、いっつも怖気づいてばかりでちっともそれらしくない。ただの鬱陶しいダメ親父でしょうこれじゃあ。
まあでも、その息子の源太郎はまさに真の男でしたね。
男の子らしい男らしさというか、意地っ張りと強がりで出来ているようなイマドキ珍しい気概に溢れた男の子ですな。この有り余るやせ我慢と根性を親父にも見習って欲しいくらい。
子供っぽいところはあるけれど、それが好ましい。
桜田家のどこか素朴で温かい家庭の雰囲気はよかった。
しかしながら、やはり面白いというには程遠い。
作中のセリフも妙に薄っぺらくてシラける。
源太郎に恋をしたことで、ワガママ娘だった麗華が徐々に丸くなっていきますが、それも当たり前といえば当たり前にみんなやっていることだし。とくに褒められることじゃないよーな。
そしてやたら理不尽な正義のヒーローたち・・・・・・ダサ。
う〜ん、これがどうして出版されたのか、とっても不思議。
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